DXの実態とは?
製造業のクライアントでのおはなし。
その会社では、見積もりから受発注、製造指示、請求に至るまでの業務フローをシステム化しようとしています。
具体的には、見積もり、もしくは受注時点で入力したデータを最後の請求プロセスまで使い、何度も同じ情報を入力するムダをなくそうという取り組みです。
しかし、発注側の得意先からはいまだにファックスで発注書と図面が送られてきます。
余談ですが、日本ではまだファックス文化が根付いていて、とくに製造業で多く見られる気がします。
その得意先に対して、データで発注情報をもらうことができないか、営業を通じて相談をしていました。csvデータがあれば、RPAでシステムに取り込むことでほぼ人力での作業を排除した取り扱いができそうです。それができればば入力ミスや時間のムダを少なくすることも可能です。
先方でもそれは良いという話になり、⚪︎月×日から電子データで発注することになりましたという正式な文書が送られてきました。
いよいよ今日からだな!ということで受信したメールを開いたら、発注書のPDFが添付されていたそうです(涙)
日本の中小企業は生産性が低いということが政府ブレインからも指摘されていますが、たしかに情報化の面では遅れているように思います。
人材や資金の面で制約があり、なかなか進まないのですが、このケースのレベルだと笑えない話ですよね。
中小企業の業務は、アナログをデジタルに変えるだけで差別化できる!?
「いくらなんでもPDFを電子データとはいわんだろ」
ちなみに情報化投資は必須なのですが、システム提供サイドも、中小企業レベルでは手が出せない投資額を提示してきたりして、ミスマッチがある気もします。
世間ではDXって言葉が流行っていますが、実態は…?というところです。
当然ですが、中小企業側も経営課題の一つとしてITをとらえないと生き残っていけません。