失われたファッションのニーズ

5月の消費支出が前年同月比で11.6%増加したとの記事を目にしました。

1回目の緊急事態宣言中だった昨年の4月5月では外出もままならかったが、今年の5月はそういうことはなくなり、自動車や外食が牽引したとのこと。

ファッション関連の企業さんでも、昨対売上は増加傾向にありますが、コロナ前には到底届かず、黒字確保が難しい状況です。

周りの女性にコロナ禍での行動についてうかがうと、会社と自宅の往復が続いており「出勤だけならいつも同じ格好でも気にしない」というコメントが聞かれました。

まん延防止等重点措置によって、飲食店の営業時間やお酒の提供時間の制限がかかっているため、友人等と会食する機会は極端に少ないのでしょう。

つまり、仕事関係や家族以外の人と会うことがなければ、おしゃれをする必要性を感じないということですね。

また、人と会う時には想像以上にお酒を提供する飲食店が利用されていた、とも言えるのではないでしょうか。

飲食店が通常営業しないと、消費が本格的に復活しない!

「オリンピック終わった頃には、飲食店も通常営業になるのでしょうか。」

ある焼き鳥店の経営者は、かつてはどこでも吸うことができたのに今では喫煙場所が限定的になってしまったタバコの事例と、お酒を重ね合わせて、コロナ後もお酒を外で飲むということ自体に社会全体が後ろ向きになり、お酒を出す店が極端に減るのではないかと予想されていました。

カラオケ店のオーナーも、大人数でのカラオケパーティー需要は消えてしまって、コロナ後も回復しないと予想しています。

現状から考えると、どうしても悲観的にならざるを得ません。

しかし、人が人と会う価値がなくなったわけではないので、足下の経営はシビアに対応しつつ、将来には希望が持てるような前向きな戦略立案を支援していきたいと思います。