組織は戦略に従うってなんだ? その2

組織は戦略に従う」の具体例をお話しします。

戦略を社内に浸透させるように具体的なアクションを変えることで、組織が少しずつ変わる。

中小企業の場合は、コアの人材が入れ替わることによって組織が変わるという現象が起こります。

事業再生の支援先企業では、段階的に社員が入れ替わります。

しかも意図的にというよりは、自ら辞めていく人と、その補充によって。

業績不振企業には、サボり癖があったり、不正をはたらいていたりするような生産性ゼロもしくはマイナス社員が少なからずいます。

こういう社員を野放しにしてきたのは、会社のマネジメント不能によるものなので、黒字化を目指すプロセスで本人が居づらくなって勝手に辞めていきます。

黒字化を果たして社長が前向きになると、新しいチャレンジにとりくむ方針を打ち出すケースがあります。

この段階では、個人としての業務能力は高いものの、社内に敵を作りやすいタイプの問題社員が辞めていきます。

更なる売上の拡大や、付加価値アップを目指すとき、チームで仕事の成果を上げていかなければならなくなりますが、些細なことで人とぶつかってトラブルを起こす社員がいると、くだらないトラブル解決に時間を割くのも無駄ですし、士気も下がります。

社長としては立ち止まっているわけにはいかないので、どんどん前進しようと社内改革を進めていくと、これまた居心地が悪くなるのか自分から辞めたいと言ってくる。従来の社長なら仕事面では頼りになる社員なので引き留めてきましたが、この人がいると自分の戦略が実行できないと判断して、すんなりと辞表を受け取ることになる。

当の社員は、組織が変わろうとしていることを察知して、自分も変わらなければならないことはわかっているものの、それができずに、社長に駄々をこねれば引き留めてもらえると甘えた結果、当てが外れてしまったという感じなのでしょう。

戦略が変わると人も入れ替わる!

人材育成

前の記事

レポート作成の流儀
経営コラム

次の記事

経営診断の心得