報連相ができない先輩たちへ

もうすぐ新入社員研修の季節ですね。 

新人さんは、期待と不安に胸を膨らませて入社してくるのでしょうね。

わたしが新人の時の研修はたしか、養老の山の中の研修所に2週間缶詰になって受けました。この研修の時点で同期の数名が辞めていったと記憶しています。学生時代とのギャップや、就職前のイメージとのギャップに耐えられなかったのかもしれません。朝はグラウンドでランニングと体操からはじまり、そのあとは一日中研修受講。トイレのスリッパを揃えていないだけで人事部の人にど叱られたりと、ある意味2週間で社会人としての心構えを叩きこむ勢いで結構スパルタでした(笑)

さて、わたしが新人研修の講師を担当する時に、報連相のことを教える事があります。

「報告」は仕事を指示した人に進捗や結果を伝えるものですよだとか、「連絡」はこの情報を知っておいてもらった方が良い人たちを自分なりに考えて伝えるものですなど。本質的には、言葉の定義を覚えることよりも、どんな場面で、どのようにコミュニケーションをとるべきかを、考えて行動できるようになってもらいたいのですが、これを伝えるのにいつも苦労します。

じつは社会人の先輩方もけっこうできていないんですよね。

とくに「連絡」について。

たとえば、メールを送るときにやたらとCCを入れることが「連絡」だと勘違いしている人がいます。

TOの宛先の人と送り手とで何かの案を考えるのにメールを使う場合、大勢の人宛にCCをつけてくるケースがあります。CCでメールを受けた側としては、自分も一応関係者なのだけれども結果だけ教えてもらえば良いことなのに、意思決定のプロセス全部にCCをつけられると辟易します。

別のケースとして、こちらが「この案件は関係者にも伝えた方が良い」と判断してCCをつけてメールしたのに、TOの受け手が「全員に返信する」でなく、「返信」でメールしてくる人がいます。こうなると、CCの人への連絡が行かないため、いちいち関係者にあらためてメールしなければならないので手間になります。

情報の送り手と受け手で、その必要性の認識にギャップが生まれているため、適切なコミュニケーションになっていません。

最近はチャットシステムを連絡手段として使うことも多くなっていますが、グループでやりとりすべき情報なのか、1対1のチャットを立ち上げて打ち合わせるべき内容なのかを見極める判断力も求められます。

新人にはメールソフトの受信箱や、チャットシステムのタイムラインからGoodとBadの例を抜き出して見せて、使い分け方を教えると「連絡」の感覚をリアルに実感できるのかもしれません。そうでもしないと、この微妙な感覚を伝えるのは難しい。

報連相するときは、関係する人の仕事を想像しろ!

「先輩を再教育しないといけなかったりして」

このことを連絡しておかないと、あの人の仕事にどんな影響があるかな?その事で自分がどのように困るのかな?と想像する事ができるようにならないと、連絡のセンスが磨かれないのですが、実はこれを教えるのはなかなか難しいんです!