日本人が苦手な戦略的思考とは何か

イギリスのワクチン接種率が50%に迫っており、感染者数が激減しています。

今のところのこの成果を実現させたのは、イギリス政府の戦略的な思考による数々の取り組みでした。

世界的なパンデミックになる前の2020年1月10日に、ワクチンの大規模接種計画がスタート。

ワクチン・タスクフォースのトップに、バイオ関係のスタートアップに投資をしてきたベテランのベンチャーキャピタリストを任命。

ワクチンができるかどうかもわからない段階なのに、とりあえずチーム作って始動しています。

バイオ医薬品などの開発プロジェクトは、ざっくりいうとコンピュータシミュレーション→試験管→動物→ヒト(ヒトで何段階も)という感じで段階的に進めていきながら、一つ一つの段階をクリアするたびに資金調達をしていくという手法が一般的です。

ファイザーやアストラゼネカがワクチンを開発する段階から、資金やデータを提供するという意味や意義を一番よく知っている人物の一人がベンチャーキャピタリストです。その経験者をトップに据えたということでしょう。こうすれば当然ワクチンを優先的に供給してもらえますよね。

注射を打てる資格を持つ人を一般人から養成するとか、電子化によるワクチン予約のシステム活用などもうまく機能しているようです。

この例では、ワクチン調達や、接種時のロジスティックスなど、どれも相当に時間がかかることです。

たとえ不確実な状況で、いつになるのかわからない中でも、どこかに目標設定して、そこに向かって具体的に何をやるべきかを考えて実行するという、まさに戦略思考で物事を進めています。

会社経営に置き換えてみても、学ぶべきところがあるのではないでしょうか。

目標設定の仕方がポイントの一つだと思いますが、おそらくそのための情報収集力がすごいのでしょう。

だって、007がいるMI6があるんですから。

戦略的思考は相当意識しないとできないというか、やらない!

「それにしても日本の行政が運営するシステムはどれもひどいですよね。使ってるとムカついてきます!」

こんな重大任務でも、zoomで済ませてるあたりも実践したいところです。