営業さんとラポール形成

日常の消費者の立場としての経験の中で、営業担当者やお店の人に自分のことをもっと知ってほしいと思うことがよくあります。

たとえば自動車のディーラーさんのケース。なんとなくエンジンルームからの振動が気になるので、この問題を解決してほしくて妻から営業担当(30代前半男性)に電話してもらったときのこと。振動の原因として考えられる部品交換・修理が保証の範囲内かどうか確認したいと伝えたところ、すぐにわからないということで折り返し連絡を待っていたのですが、なしのつぶてでした。

振動自体は我慢すればやりすごすことができるレベルだったのでそのままにしていたのですが、数週間後にその営業担当から私あてに電話があり、「車の買い替えのご予定はないですか?実は信じられないほどの条件で車をご購入いただけます。」とのこと。私としては、振動の件はどうなった?と思ったのですが、呆れてしまい、「修理担当者と直接話したいので電話を変わってください。」と伝えて、その営業担当と話すことをやめてしまいました。

実は私の車はネットを経由して東京にある別のディーラーから新古車を購入しており、車検や修理を家の近くのディーラーさんにお願いしている状況です。つまり、そのディーラーさんとのお付き合いはまだその程度なので、大きな顔してお店を利用させていただける身分ではないのですが。

しかし、購入してから3年そこそこで、延長保証もつけていてその保証期間内、かつ車検を受けたばかりというような状態であること、その営業担当とは顔も合わせたこともない時点で例の電話だったため、「この人は私のことを何も知らないで、自分の都合だけで車を売ろうとしているんだ。」と寂しく感じてしまいました。

ここまで頼りない営業担当はめったにいないとは思いますが、これに近い体験をされた方も多いのではないでしょうか。会社としても、まずはお客様との信頼関係を築くことが大切で、それをラポール形成と言うんだよとか、しっかりと指導しているつもりなのでしょう。しかし、このようなことが起こってしまうのはとても残念です。

企業側の対策として次のようなことが考えられます。人材の質の問題で起こることもあるため、採用段階での見極めノウハウ蓄積も必要でしょうし、お客様から些細なことでもフィードバックを得る仕組みを作るということも次につながるのではないでしょうか。

これらの具体的なやり方については、また紹介していきたいと思います。