心理的安全性を確保する方法

最近はさまざまな職場で、心理的安全性が重要視されています。

若年層の人手不足が深刻化する中で、優秀な人材がわざわざブラック企業や、古い体質の会社(最近ではJTCというらしい)に入ろうと思うわけもなく、自分らしくいられて、自己実現ができるような組織で働きたいと思うのは当然のことです。

また、AI技術が進むことで、人間は人間にしかできないことをして付加価値をつけていく必要があります。個々人が能力を十分に発揮して知を生み出し、それらを組織が集合知として活用していくには、円滑なコミュニケーションが必要となり、その土台として心理的安全性を確保するということが求められているのでしょう。

人的資本経営の観点でも、社員のエンゲージメントやダイバーシティ、ウェルビーイングなど心理的安全性を前提としないと成り立たない取り組みが開示義務となっています。

でも、心理的安全性ばかり気にしていると、成果がないがしろになってしまいそうですよね。上司が部下に対して言いたいこともいえないとか、なんでもハラスメントと言われるので指導の仕方がわからないなどと嘆いている管理職の人のおはなしをうかがう機会も増えてきています。

では、どうしたら良いのか?
経営層や管理者層の方は、ぜひ部下との面談機会等を利用して「自己紹介」をしてみてください。

自分が話しても良い範囲で構いませんが、できるだけ自己開示するという前提で、ご自身が生まれてから、現在に至るまで、今の自分を作り上げてきた素となったご両親や恩師の教え、自分にとって大きな経験と、そこから学んだことなどを、丁寧に時間をかけて話してみるのです。

もちろん、部下の方にも自己紹介をしてもらうのですが、自分が開示した程度に応じて相手も開示してくれる傾向があります。むやみやたらにプライベートやセンシティブなことをさらけ出そうということではなく、お互いのことを知り合って、信頼にあたる人だということを確認し合うことが目的となります。

やってみると、意外と話してくれるものだなと感じます。
相手に興味関心を持って聴くのは当然のことで、聴いて終わりじゃもったいない。
その中から共通項を探したり、相手の良いところや尊敬できる考え方を見つけたりして、日頃の仕事での関係づくりに役立てるのです。

コンサルタント業界も心理的安全性を確保しなければならない!

「そんなに話してくれるんだね!」

相手のことをろくに知らないのに、あーだこーだ評価してしまったり、ましてや人格否定するなんてもってのほかです。

コンサルタントとしても、心理的安全性を確保しながら、結果には厳しい企業風土づくりをサポートしていきたいです。