さようなら、どんぶり勘定
企業物価指数が上昇しています。
究極に効率化してきた世界の生産と物流が、コロナで滞っていることが一因のように思います。
ベトナムでは、一時厳しいロックダウンが行われて、自宅、通勤経路、職場と自分の行動範囲のどこかで感染者が出ると即封鎖されてしまうような事態だったそうです。
封鎖されたエリアの出入り口には公安と軍が見張っていて、身動きが取れない。
ある中小企業さんの工場では、労働者がほぼ全員工場内にマットレスを敷いて2ヶ月も寝泊まりしながら生産していたそうです。
操業を停止した工場も多く、ワイヤーハーネスを調達できずに、日本国内の車の生産停止を余儀なくされたのは記憶に新しいです。
そんなこんなで、「効率」を求めていたジャストインタイムのシステムはたちまち「非効率」になってしまいました。
国内生産そのものは無理矢理元に戻す動きがあり、現場は混乱してムダが発生しています。
世界をつなぐサプライチェーンが非効率なものになることで、需給バランスが崩れて企業物価が上昇しているようです。
ガラスは約3割値上げ!ガソリン価格も上昇しており、運送原価も急騰しています。
原価上昇は、販売価格に転嫁しなければ自社の利益を圧迫します。
価格交渉するためには、自社の原価を正確に把握することが最低条件になりますが、しっかりやられている中小企業さんは少ないと言う印象です。
価格交渉のためにも、原価計算ができるようにしておけ!
「儲かっているときはどんぶりでもいいけどね」
来るべき価格交渉に向けて、原価計算を始めましょう。
まずは、先月の実績を分析するところからスタートですね。