経営改善計画書を作る前にやるべきこと

あなたは、金融機関の担当者から事業計画を作ってくださいと言われたことはないですか?

今日は、経営改善計画の数字を組み立てる前にやるべきことを書いていきます。

あなたにとって、計画づくりに必要なポイントがわかります。

経営改善計画を作る時には、事業そのものの正確な理解が必要です。

毎年毎年関わらせていただく中小企業さんの計画づくりをお手伝いしてきて、金融機関さんにも納得していただくために必要な要素を整理するとこれら3つが必要という結論に達しました。

改善計画を立てる前にやるべきことは次の3つです。

  1. 経営管理および業務のプロセス分析
  2. カテゴリー別の損益計算
  3. 強みを発揮できるステージの発見

経営管理および業務のプロセス分析

収益力が低下して、赤字が出ているような企業では、経営に関わる数字の把握力が低い傾向があります。

物の値段が上がり続けているような環境下で、数字を見ずに、従来と同じ仕事のやり方を継続していては知らぬ間に稼ぐ力がなくなっていることに気がつくことができません。

たとえば、試算表が出来上がってくるのが3ヶ月後だとか、試算表の数字の変化を気にしないなど、杜撰な管理をしていると良いことは一つもありません。

また、業務のやり方を順に丁寧に追っていくことで、社内で発生している問題や社員の仕事への取り組み姿勢などがわかってきます。誰がどのような仕事のやり方をしていて、そのことでどんな問題が発生しているのか具体的な事例を集めることで問題の構造をつかむことができます。

カテゴリー別の損益計算

製品別や顧客別、部門別などのカテゴリーごとの利益がどうなっているのか知ることも、とても重要です。

問題解決の要諦は重点志向であり、どこに問題があるのか、なぜ赤字に陥っているのか、窮境要因ともいわれるポイントを明確にすることは改善計画づくりにおいて最も重要なことの一つであり、カテゴリー別の損益計算はその手がかりになります。

カテゴリー別に限界利益、貢献利益、営業利益などその企業に適した利益で比較することで、自社が得意としていることや苦手なこと、競争が激しい分野などがわかってきます。

強みを発揮できるステージの発見

黒字化のためには、ムダなコスト削減が急務でありますが、黒字幅を拡大させて、債務償還能力を高めるには、自社の強みを発揮して売上を増加させる方向も模索しなければなりません。

戦える場所はどこか、お客さんに喜んでもらえる付加価値を提供できる仕事は何か?を徹底して考えて、攻める市場を明らかにします。

ちなみに、強みの源泉は経営者の経歴、会社の歴史や業務プロセス、教育の仕組みなどから発見できます。

 

経営改善計画を立てる時には、事業そのものの正確な理解が必要だ!

あなたにとって、計画づくりに必要なポイントがおわかりいただけたでしょうか。

あなたは、経営改善の目処が立ってきたら何を実現したいですか?
社員さんの処遇改善で報いたいですか?新しい事業を立ち上げたいですか?