顧客満足と期待値

社内で使う言葉の定義を社員同士であらためて議論することは、意義のあることですね。

CS研修を実施してみて、あらためて自社にとってのQCDの意味が理解されていないことに気づかされました。

そもそも品質や納期という言葉を日頃何気なく使っているということがわかったわけです。

したがって、自分たちの仕事に結びつけて、具体化して考えることを継続的にしていかないと定着しないという課題も見えてきました。

製造業(BtoB)のお客様の全社員向けにCS研修を実施しました。

製造現場の皆さんは直接お客さんと接する機会がほとんどなく、納期遅れへの危機感や、品質への考え方がどうしても甘くなりがちという傾向が見られることから、研修の実施に至りました。

研修の内容としては、顧客満足の定義の理解、顧客の期待値を知ること、顧客満足度の高い企業の特徴、QCDの意味理解、自社のサプライチェーンについて、自社の顧客の期待と満足などについてであり、ほぼ全てディスカッション形式で行いました。

CSが高いと思われる企業として、トヨタ自動車や、花王、大和ハウス、セブンイレブンなどがイメージされ、その理由として、品質、安さ、コスパ、便利さなどが挙げられました。

とくに品質という言葉についてこだわって議論しましたが、いざ品質とは?と問われると言語化できない状況が続きました。

また、安さを実現するための企業努力はどんなものか?や、たとえばトヨタグループさんで、一社だけでも納期が遅れたら生産ラインがどうなるかを議論するなかで、各方面に迷惑がかかるということのイメージも持ってもらいました。

最後に、自社と顧客、エンドユーザーに至るまでのサプライチェーンを図で表した上で、あらためて、顧客が自社に期待することについて具体的に定義づけを行ったという流れです。

顧客満足は、自分が顧客の期待に応えることをイメージするところから始めなければなりません。

そのためには何を期待されているか、自分の仕事が顧客やエンドユーザーに向けてどのような影響を及ぼしているのかについてきちんと把握して、想像力を働かせて手を動かす。

そんな心構えが必要ですね。